〔商人のバリオ〕Marchants' Barrio

　習慣的に、そう呼ばれています。バリオとは地域／エリアの意味です。「商人」だけでは一般名詞になってしまうので、当時の学者が、バリオを加えて固有名詞的に扱おうとしたのでしょう。

　遺体の分析により、男性は北のメキシコ湾岸と東のマヤ地域の出身で、女性はテオティワカン由来と説明されています。マヤ地方で生産された陶器の剥片が見られ、紡績作業は女性が担当していたらしい、と言われています。
　わずかに、net上に平面図が出回っています。赤い二重丸も建物の基礎です。

　うーん、これはどう読み取りましょうか。

　１、東側に発掘境界線が提示されているようですが、他の方向はどうなのでしょうか？
　２、ほとんどの線は壁の基礎の痕跡だと思われます。
　３、茶色の直線の壁が最も古く、次の時代に赤い円形家屋が造られたようにも受け取れます。
　４、最後に黒く太い二重線が東側と南側で繋がっていますので、矩形の外周壁なのでしょうか。東側は7度、南側は1度で、直交せず、傾いています。

　直線で表示されている基礎の痕跡の建築軸は0度です。円形基礎の出入り口も0度です。同様の建築軸は、テオティワカンで他には見つかっていません。

　男性の外来者と地元の女性との結婚／同居、円形の住宅、マヤ陶器の組み合わせには興味を惹かれます。しかし遺跡は埋め戻され、残念ながら、詳細な報告書は見つけられませんでした。